ふと気づいたら、たった一ヶ月で、市場からNVIDIAのグラボの供給量が半分近くも消え失せていました。
先月まで棚に並んでいたグラボが、今月には消えている。まるで神隠しのような現象が、実際に起きているのです。
リーク情報:2026年上半期に30〜40%削減
情報の出処は、中国のPCパーツ関係者が集まる掲示板サイト「博板堂」です。
ここはグラフィックカードメーカーの内部関係者と見られる人物が情報を落とす場所として、業界では知られたリーク元となっています。
そこに投稿された情報によると、NVIDIAはメモリ製品の長期的な市場サイクルを考慮し、AIBブランド向けのGPU供給量の調整を検討しているとのことです。

衝撃の数字
具体的には、2026年上半期中にRTX 5000シリーズ全体の生産量を、2025年上半期と比較して30〜40%も削減することが検討されています。
30〜40%。これは、ほぼ半分です。
「調整」なんて生ぬるい言葉ではなく、ただの「生産停止」に近いレベルと言っていいでしょう。
もしこれが実行されれば、市場に出回るグラボの数は激減します。私たちがお店に行っても、「在庫なし」の札を見る確率が4割増えるということです。
NVIDIAは「メモリ市場のサイクル」をもっともらしい理由にしていますが、これを知ったユーザーからすれば、ただ単に「モノがない地獄」がこれから始まると知らされたようなものです。
2025年12月の異変は序章だった
実は、この話にはさらに恐ろしい続きがあります。
2025年12月の時点で、すでに異変は起きていました。データによれば、2025年11月と比較して、12月の出荷量は謎の50%程度も減産されていたのです。
一時的な出荷調整という楽観視
当時の業界内では、こう囁かれていました。
「これは2026年1月から製品を値上げするための、一時的な出荷調整に過ぎない」
わざと年末に品薄にして、年明けに「高いけど在庫入りましたよ!」とやるための、小賢しい作戦だと思われていたのです。
だから私たちも「年が明けて価格改定が終われば、また供給は戻るだろう」と高をくくっていました。「これは一過性の嵐だ」と信じていたのです。
希望の粉砕
しかし、その希望は、今回のリークで粉々に砕け散りました。
この異常な減産体制は、単なる一時的な値上げ工作などではなかったのです。あろうことか、2026年上半期までずっと続くことが、新たな情報で明らかになってしまったのです。
半年間ずっと、市場の在庫が半分しかない状態が続くということです。
これはもはや「調整」ではありません。「ニューノーマル」です。
グラボが店頭に並んでいるのが当たり前だった時代は終わりました。これからは、「グラボは幻のアイテム」という時代が半年以上も続くことになります。
残酷な二択
壊れたらどうするのか?新規で組みたい人はどうすればいいのか?
答えは残酷です。「諦めるか、転売価格で買うか」の二択しかありません。
供給が4割も5割も減れば、当然価格は暴騰します。普通のゲーマーが、趣味でPCを組めるような価格帯ではなくなるでしょう。
大袈裟でもなんでもなく、これは手軽に遊べる「PCゲームという文化の終わり」かもしれないのです。
「健全化」と「バランス」の本当の意味
減産計画の理由として、リークにはこう書かれています。
「DIY市場での販売環境をより健全なものに適応させ、グラフィックカード販売の需給バランスを確保する狙いがある」
言葉の響きだけ聞くと、なんだか「いいこと」をしてくれそうな気がします。転売ヤーを駆逐して、みんなに行き渡るようにしますよ、という意味でしょうか?
違います。甘すぎます。
「健全化」の翻訳
その言葉は、企業側にとっての「翻訳」が必要なビジネス用語です。
まず「販売環境を健全にする」という言葉。これを消費者目線で解釈してはいけません。
彼らにとっての「不健全」な状態とは、「在庫が余って、値下げ競争が起き、利益率が下がること」を指すのです。
私たちにとっては、安くなるのが一番「健康的」で嬉しいことなのに、です。
だから彼らが言う「健全化」とは、翻訳するとこうなります。
「絶対に在庫を余らせず、定価割れセールなんて屈辱的なことをしなくて済むように、市場をカツカツの状態に保ちます」
全然健全ではありません。栄養失調でガリガリの状態を「健康的」と言っているようなものです。
「需給バランス」の本質
そしてもう一つ、「需給バランスを確保する」という言葉。これも字面通り受け取ってはいけません。
これは「需要と供給をぴったり合わせる」という意味ではありません。
「需要に対して、供給を常に少し足りない状態にキープする」という意味です。
なぜわざわざ足りなくするのか?
足りなければ、ユーザーは焦ります。「早く買わなきゃ」と定価でも飛びつきます。そうすれば、メーカーは一切の値引きをせずに、殿様商売で商品を売りさばくことができます。
これが彼らにとっての、最も理想的で美しい「バランス」なのです。
この綺麗な言葉で飾られた声明文の下には、「お前らに安く売るグラボは一枚もない」という強烈なメッセージが隠されています。
マザーボード市場も壊滅:販売半減の衝撃
「自作PC市場が急速に冷え込んでいる」というのは、紛れもない事実です。
その影響は、すでにグラボ以外のパーツ、特にマザーボード市場に顕著に表れています。
衝撃的なデータ
2025年11月のマザーボード販売台数は、なんと前年比で半減してしまっています。
半分です。マザーボードが売れないということは、PCを組む人そのものが半分になったということです。
メモリであるDDR5が高騰し、グラボも供給不足。そんな状況で、マザーボードだけが飛ぶように売れるわけがありません。
だから、とばっちりを受けたマザーボードメーカーたちが、在庫を抱えないように泣く泣く減産に踏み切るのは、企業として生き残るために仕方ないとさえ言えるでしょう。
循環論法の罠
しかし、ここには少しばかり循環論法があります。
「AIのせいでパーツが高騰し、市場が縮小した」→「市場が縮小したから、さらに供給を絞る」
原因を作った張本人が、その結果を理由にさらに状況を悪化させているのです。まさにマッチポンプです。
NVIDIAが供給を絞って価格を釣り上げたせいで、みんな買えなくなっただけなのに、自分で首を絞めておいて「息が止まりそうだから薬を減らします」なんて、通るわけがありません。
AMDは救世主になるのか?
「NVIDIAなんて大っ嫌い!私にはまだAMD様がいる!」
「NVIDIAが勝手に減るなら、AMDがその隙に安くて良いグラボを沢山売って、天下を取るに決まってる!」
そう思いたくなります。確かに、世の中にはそんな楽観的なシナリオを夢見ている人が少なからずいます。
「NVIDIAが供給を絞って価格が高騰するなら、AMDが定価を維持して売りまくれば、市場シェアを奪える絶好のチャンスだ!」
敵が勝手にコケているのだから、そこを攻めない手はないように見えます。
有名な格言
だが、古くからのPCオタクの間では、AMDについて語られるある有名な格言があります。
「AMDは、チャンスを逃すというチャンスを、決して逃さない」
残念ながら、AMDには「ここぞ!」という場面でなぜか足並みを揃えてしまったり、微妙な製品を出して自滅したりする悪癖があります。
ビジネスの論理
そして今回も、AMDがこの状況を最悪の形で利用する可能性が高いのです。
AMDは私たちゲーマーの友達でしょうか?いや、違います。彼らもまたビジネスを運営している企業です。
ライバルのNVIDIAが供給を絞って、労せずして利益率を上げているのを見て、AMDの経営陣はどう思うでしょうか?
「ズルい!僕たちもやりたい!」
「NVIDIAがいないから安く売ってシェアを取ろう」ではなく、「NVIDIAがいないなら、我々も供給を絞っても高く売れるじゃないか」と考えるのが、悲しいかな企業の理屈です。
彼らは私たちを「救う」義理なんてありません。AMDもまた、NVIDIAの後ろをついて歩き、同じように供給を絞る可能性が高いのです。
待ち受けるのはサブスク支配の未来
メモリもない、グラボもない、おまけに高すぎて買えない。
では私たちPCゲーマーはどうすればいいのでしょうか?指をくわえて、画面の向こうのゲーム実況を眺めるだけの人生を送れというのでしょうか?
実は、テック企業様が用意してくれた「素晴らしい提案」があります。
ハードウェア所有の終焉
彼らの導き出した論理的な答えはこうです。
「お前たちがハードウェアを持つ必要なんてない。全て我々が独占し、管理してやるから感謝しろ」
企業からすれば、一般ユーザーに高性能なグラボを売り切りで渡してしまうのは、実に効率が悪いことなのです。一度売ってしまえば、それ以上のお金が入ってこないからです。
だから彼らは、「同じ価格でより多くの機能を提供する」なんていう古いモデルを廃止しようとしています。
その代わり、ハードウェアの大部分は一般ユーザーではなく、資金潤沢な企業へと流れるようにするのです。
サブスクリプション・モデル
そこで登場するのが、輝かしい「サブスクリプション・モデル」です。
あなたは高価なグラボを買わなくていいのです。その代わり、毎月お金を払い続けて、彼らが所有する最強のサーバーから「クラウドコンピューティング」や「AIサブスクリプション」の恵みを分けてもらうのです。
つまり、一生「レンタル料」を払い続けるということです。自分のPCは抜け殻になります。

データ生成装置として
それだけではありません。
クラウド経由で遊ぶということは、あなたのあらゆる操作、インタラクション、そしてデータが、彼らのサーバーに蓄積されることを意味します。
彼らはそのデータを美味しくいただき、AIモデルの学習に使ったり、超ターゲティング広告としてあなたに送り返したりできます。
ハードを売るより、あなたを「データ生成装置」として飼い慣らす方が、遥かに儲かるというわけです。
PCを取り上げられた上に、データまで吸い取られる。まさにディストピアです。
二重の包囲網
おそらく世界はそうなるでしょう。
そして恐ろしいことに、私たちはまだ「AIが品薄状態に及ぼす影響の全容」について、表面しか触れていないのです。
AI企業がハードウェアを大量に買い占めているだけなら、まだマシでした。そこに加えて、ハードウェア企業自身が、先ほどのNVIDIAのように人為的な品薄状態を作り出しています。
「AIが買い占めるからモノがない」のと「メーカーが作らないからモノがない」のが同時に来ているのです。
この二重の包囲網の中で、私たちが「所有」という自由を捨てて「サブスク」という檻に入るのは、もはや時間の問題かもしれません。
まとめ:最後の砦を守れ
2026年上半期にかけて、NVIDIAはグラボの生産量を30〜40%も削減し、市場から在庫を消し去ろうとしています。
「健全化」とか「バランス」とか言っていますが、要するに「安売りは絶対にしないから定価で買え」という宣言です。
そして「AMDが助けてくれる」という淡い期待も捨てた方がいいでしょう。彼らもまた、ライバルがいない隙に利益を貪るビジネスマンであり、正義の味方ではありません。
自作PCユーザーには冬の時代どころか、氷河期が来ます。
最終的に彼らが目指しているのは、個人のハードウェア所有を終わらせ、全てをサブスクリプションで管理する未来です。
だからこそ、今手元にあるPCを大切にしてください。
それが、企業による支配に抗うための、私たちに残された最後の砦になるかもしれないのです。
PCゲームという文化を守るために。自由にハードウェアを所有する権利を守るために。
今の相棒を壊さないように、大事に使い倒しましょう。
戻幣佚連 - 鴬医銘 - Powered by Discuz!,鴬医銘 Memory apocalypse kneecaps motherboard sales by as much as 50%, and CPU sales might be nextMo-bo, mo' problems.



コメント