【朗報】AMD、RDNA1/2サポート継続を正式発表! ただし「ドライバー分離」が意味するものとは?

グラフィックボード

先日、AMDの最新ドライバー(Adrenalin Edition 25.10.2)のリリース内容をきっかけに、Radeon RX 5000シリーズ(RDNA1)および RX 6000シリーズ(RDNA2)のユーザーコミュニティに激震が走りました。

「RDNA1/2がメンテナンスモードに入り、最新ゲームへの最適化はRDNA3/4が中心になる」――この一文が、「事実上のサポート打ち切りではないか」との憶測と不安を呼んだのです。

しかし、その混乱を受け、AMDは11月2日(日本時間)に公式ブログを更新。「すべてのRadeonゲーマーへの継続的サポート」と題し、RDNA1およびRDNA2 GPUへのサポートを継続することを正式に明言しました。

これはRX 5700 XTやRX 6800 XTといった人気グラフィックボードのユーザーにとって、まさに朗報と言えるでしょう。しかし、その「サポートの方法」には少し注意が必要です。今回のAMDの発表内容を、独自の視点も交えて詳しく解説します。

混乱から一転、AMDが「サポート継続」を明言

発端となったのは、最新ドライバーの変更履歴に「新ゲームのサポートはRDNA3/4シリーズ(RX 7000/9000シリーズ)向け」と記載されていたことでした。

これが「RDNA1/2は今後、バグ修正やセキュリティ修正のみになる」という憶測を呼び、多くのユーザーが「まだ現役で使えるカードなのに、切り捨てられるのか」と不満の声を上げました。

この反応を受け、AMDは迅速に火消しに動きました。 新たに発表された公式声明「Continued Support for Every Radeon Gamer」の要点は以下の通りです。

  • RDNA1/2のサポートは終了しない。
  • RX 5000/6000シリーズは、今後も「新作ゲームのサポート」「安定性とゲームの最適化」「セキュリティとバグの修正」を引き続き受けられる。

「ドライバー分離」という新しいアプローチ

では、なぜ今回のような混乱が起きたのでしょうか。 AMDの説明によると、今後はドライバーの提供パス(開発ライン)が2つに分離されるとのことです。

  1. RDNA1 / RDNA2(RX 5000, 6000)向けパス
  2. RDNA3 / RDNA4(RX 7000, 9000)向けパス

AMDは、この分離の目的を「RDNA3/4向けの新機能開発を加速させつつ、RDNA1/2世代のGPUの安定性を維持するため」と説明しています。

【視点】これは合理的な判断。しかし「伝え方」に問題があった

ここからは筆者の見解ですが、この「ドライバー分離」というアプローチ自体は非常に合理的だと感じます。

RDNA1/2はすでに成熟したアーキテクチャであり、長年の最適化が積み重なっています。ここにRDNA3/4世代向けの急進的な新機能(例えばAFMFの導入時のような)を無理やり組み込むと、かえって動作が不安定になるリスクがあります。

RDNA1/2ユーザーにとっては、新機能の追加よりも「今遊んでいるゲームや、これから出る新作が安定して動くこと」の方が重要でしょう。そのため、「安定性を重視した専用のドライバーブランチ」を用意するというのは、理にかなっています。

最大の問題は、AMDの「コミュニケーション戦略」にあったと言えます。

本来であれば、25.10.2ドライバーをリリースする に、「RDNA1/2ユーザーの皆さんへ。今後は安定性向上のため、ドライバーブランチを分離します。新作ゲームへのサポートは続くので安心してください」と先にアナウンスすべきでした。

それを怠り、いきなり「メンテナンスモード」や「新作サポートはRDNA3/4向け」といった不安を煽る文言だけを発表してしまったため、今回のような「炎上」と「火消し」という無用な騒動を引き起こしたのです。

残る懸念点:「安定版」の最適化は間に合うのか?

とはいえ、今回のAMDの声明で「すべて安心」と手放しで喜べるわけではありません。

AMDは「新作ゲームのサポート」や「ゲームの最適化」を続けると約束しました。しかし、ソース記事(VideoCardz)が指摘しているように、最新ドライバー(25.10.2)の変更履歴では、依然として「新作ゲームのサポート」はRDNA3/4のみと記載されたままです。(※2025年11月3日時点)

公式ブログの声明と、実際のドライバーの記述に「矛盾」が残っている状態です。

RDNA1/2ユーザーが最も懸念しているのは、「最適化はするけれど、RDNA3/4より対応が数週間遅れる」といった、実質的な「二級市民」扱いになることです。

「専用の安定ブランチ」という言葉の響きは良いですが、その実態が「最新ゲームへのDay-One(発売日)最適化は後回し」という意味でないことを、今後のAMDの実際の対応で示してもらう必要があります。

また、Radeon 600Mなど、RDNA2ベースの内蔵GPU(APU)がどちらのブランチに含まれるのかも、依然として不明確なままです。

まとめ:ひとまず安心。ただしAMDの対応に今後も注目

今回の騒動は、AMDの「サポート継続」という正式声明によって、ひとまず鎮火しました。RX 5000/6000シリーズのユーザーは、愛機が即座に切り捨てられるわけではないことに安堵して良いでしょう。

ドライバーのコードを分離するという戦略も、技術的には理解できるものです。

しかし、AMDの「最初の説明不足」が大きな混乱を招いたことは事実です。今後は「安定ブランチ」の最適化が、本当にユーザーの期待に応えるスピードと品質で提供され続けるのか。

私たちはAMDの「言葉」だけでなく、実際の「行動(=ドライバーアップデートの内容)」に注目していく必要がありそうです。

AMD releases statement confirming RDNA1 and RDNA2 will continue to receive game optimizations - VideoCardz.com
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