Windows 11 KB5089549の新機能・不具合・セキュリティ修正まとめ【2026年5月版】

目次

KB5089549の概要

Microsoftは2026年5月13日(Patch Tuesday)、Windows 11向けの月例更新プログラム「KB5089549」の配信を開始した。本更新はセキュリティ修正を含む必須アップデートであり、自動的にダウンロード・インストールされる(Windows Updateが一時停止されている場合を除く)。

更新プログラムの表示名は「2026-05 Security Update (KB5089549) (26200.8455)」。インストール後のビルド番号は以下の通り。

OSバージョンビルド番号
Windows 11 25H226200.8455
Windows 11 24H226100.8455

確認は「設定 → システム → バージョン情報」の「OSビルド」から行える。

ダウンロード方法とオフラインインストーラー

通常はWindows Updateから自動適用される。手動で確認するには「設定 → Windows Update → 更新プログラムの確認」を選択する。

Microsoft Update Catalogからオフラインインストーラー(.msuファイル)を直接ダウンロードすることも可能だが、ファイルサイズが大きいため注意が必要だ。

ビルド番号サイズOSバージョンアーキテクチャ
26200.84555232.8 MBWindows 11 25H2x64
26200.84555232.8 MBWindows 11 25H2ARM64
26100.84554711.2 MBWindows 11 24H2x64
26100.84554711.2 MBWindows 11 24H2ARM64

主な変更点・修正内容

Xbox モード:一般PCへ正式ロールアウト

Xbox Series X/Sのダッシュボードにインスパイアされた「Xbox モード」が、一般的なWindows 11 PC(ノートパソコン・デスクトップ・タブレット)向けに正式ロールアウトされた。これまでハンドヘルドデバイス向けに限定されていた機能で、フルスクリーンのコンソールライクなゲーミング環境をWindows 11上で実現する。

有効化するには「設定 → ゲーム → Xbox モード」を開くか、ショートカットキー「Windowsロゴキー+F11」を押す。Xboxアプリからもオン・オフを切り替えられる。

バックグラウンドの通知やアプリを抑制するため、RAM使用量とパフォーマンスが改善される。ただし操作にはコントローラーが必須で、キーボード&マウスでの使用は想定されていない。

なお段階的ロールアウト(CFR)のため、更新適用後すぐにすべてのPCで表示されるわけではない。すぐに試したい場合は、サードパーティツール「ViveTool」で強制有効化する方法もある。

ファイルエクスプローラー:白いフラッシュの解消とフォルダービューの修正

ダークモードで「PC」を開いたとき、または詳細ペインのサイズを変更したときに発生していた白い点滅(ホワイトフラッシュ)が完全に解消された。

また、ブラウザなど外部アプリから直接フォルダーを開いた際に「表示」「並べ替え」の設定がリセットされていた問題も修正された。設定した表示形式が開き方に関わらず正しく保持されるようになった。

このほか以下の修正・改善も含まれる。

  • ネイティブ解凍に対応するアーカイブ形式が拡張され、uu・cpio・xar・NuGetパッケージ(.nupkg)が新たに追加された
  • ファイルエクスプローラーのウィンドウを閉じた際、関連するexplorer.exeプロセスが正常に終了するよう信頼性が向上した

FAT32のフォーマット上限を32GBから2TBへ拡大

Windows 95時代から約30年にわたって存在していたFAT32の32GB制限が撤廃された。コマンドラインから最大2TBまでのFAT32ボリュームをフォーマットできるようになる。

古いカメラや外部デバイスとの互換性を確保しつつ、大容量メディアをFAT32でフォーマットしたいケースで有用だ。なお対象はコマンドライン(formatコマンド)での操作となる。

入力:触覚フィードバックの追加と音声入力UIの刷新

対応デバイスで触覚フィードバックが利用できるようになった。ウィンドウのスナップ・サイズ変更、PowerPointでのオブジェクト整列時などに振動で応答する。現在の対応デバイスはSurface Slim Pen 2・ASUS Pen 3.0・MSI Pen 2で、Logitech MX Master 4など一部マウスは今後のファームウェアアップデート次第で対応予定となっている。設定は「設定 → Bluetoothとデバイス → マウス、タッチパッド、またはペン → 触覚信号」から変更できる。

音声入力のUIも刷新された。これまで表示されていた全画面オーバーレイが廃止され、アニメーションが音声入力キーに直接表示されるシンプルなデザインに変わった。

タスクバー:AIエージェントの進捗をリアルタイム表示

タスクバーからAIエージェントの動作状況を確認できる新機能「Agents on Taskbar」が追加された。Microsoft 365 CopilotアプリのResearcherがレポートを作成している間、タスクバーにリアルタイムで進捗状況が表示される。Copilotアイコンにカーソルを合わせると詳細な進捗が確認でき、完了時には通知が届く。

ファーストパーティ・サードパーティ問わず対応アプリのエージェントをサポートし、開発者は「Windows.UI.Shell.Tasks API」を通じてこの機能を利用できる。

ドロップトレイ:誤操作しにくい表示に変更

ファイル共有に使う「ドラッグトレイ」が「ドロップトレイ」に名称変更された。設定場所も「設定 → システム → マルチタスク」に移動している。プレビュー表示が小さくなり、画面上部付近での作業中に意図せず開いてしまう誤操作が減少した。

ストレージ設定の読み込みを高速化

「設定 → システム → ストレージ → 詳細なストレージ設定 → ディスクとボリューム」を開いた際に発生していた動作の重さが改善された。複数の大容量ドライブを搭載した環境では最大15秒ほど待機が必要だったが、今回の更新でほぼ瞬時に読み込まれるようになった。

Windows Hello:指紋データの消失バグを修正

大型OSアップグレード後にWindows Helloの指紋データが失われることがあった問題が修正された。顔認証のサインイン時の信頼性も向上している。

セキュアブート:証明書の自動受信対象デバイスが拡大

多くのWindowsデバイスで使用されているセキュアブート証明書が2026年6月以降に期限切れを迎える。本アップデートでは、信頼性の高いデバイス対象データが追加され、新しい証明書を自動受信できるデバイスの範囲が広がった。

十分な更新成功シグナルが確認されたデバイスにのみ新しい証明書が届く段階的な仕組みで、互換性のないファームウェアによるブート障害を防いでいる。セキュアブートの状態は「システム情報(msinfo32)」から確認できる。

BitLocker:アップデート後に回復画面が表示される不具合を修正

4月の月例更新(KB5083769)適用後、一部のデバイスでブートファイルの更新をきっかけにBitLocker回復画面が表示される問題が確認されていた。特定のTPM(Trusted Platform Module)の検証設定、具体的にはPCR7(Platform Configuration Register 7)の構成が無効な状態のシステムで発生しやすかった。

本アップデートでこの不具合が修正された。ブートファイルの更新後も通常通り起動するよう、起動の信頼性が改善されている。

ネットワーク:SSDPサービスの安定性向上

Simple Service Discovery Protocol(SSDP)通知の信頼性が改善された。SSDPサービスが応答しなくなることがある問題が修正されている。

ドライバーポリシーの変更とバッチファイル保護の強化

Windowsカーネルがサードパーティ製ドライバーを信頼する仕組みが変更された。クロス署名ドライバーのデフォルト信頼設定が削除され、Windows Hardware Compatibility Program(WHCP)認定ドライバーと許可リスト登録済みのレガシードライバーのみが引き続き許可される。適用前に100時間以上・3回の再起動にわたって互換性が監査されるため、一般ユーザーが即座に影響を受けるケースは少ないとみられる。

あわせてバッチファイルの処理にセキュリティ強化モードが追加された。有効にすると実行中の.bat/.cmdファイルを外部から変更されるのを防ぐ。レジストリキー「HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Command Processor」にDWORD値「LockBatchFilesWhenInUse」を追加し、値を「1」に設定することで有効化できる。

合わせて配信された.NETアップデート

KB5089549と同タイミングで、以下の.NETアップデートも配信されている。

更新プログラム名KB番号
2026-05 .NET 8.0.27 Security Update for x64 ClientKB5093447
2026-05 .NET Framework Security UpdateKB5087051
2026-05 .NET 9.0.16 Security Update for x64 ClientKB5093448

2026年5月 Patch Tuesdayの脆弱性修正

本アップデートには2026年5月のセキュリティアップデートに含まれる脆弱性修正が適用されている。詳細はMicrosoftのセキュリティガイド(May 2026 Security Updates)を参照のこと。

また、CVE-2024-30098に関連するイベントログの記録も改善された。影響を受けるアプリケーション名がログに含まれるようになり、スマートカード証明書に依存するアプリの特定が容易になった。

既知の問題

Microsoftは現時点で重大な既知の問題はないと報告している。ただし、新機能は段階的ロールアウト(CFR)によって展開されるため、更新適用後すぐにすべての機能が表示されるわけではない。

まとめ

KB5089549はXbox モードの正式展開やFAT32制限解除、ファイルエクスプローラーのダークモード修正など、日常の操作に直結する改善が多い月例更新となった。セキュアブート証明書の期限切れ対応という重要なセキュリティ変更も含まれており、インストールを見送る理由は少ない。

先月のプレビュー版(KB5083631)を適用済みの場合でも、本月例更新に含まれるセキュリティ修正は新たに提供されるため、インストールが推奨される。

2026年5月12日—KB5089549(OSビルド26200.8457および26100.8457)

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この記事を書いた人

『らぼぷら』の編集兼運営者をしており、動画投稿含めすべてのコンテンツを執筆・編集しています。
中学時代から自作PCに熱中し、CPUやGPUの比較検証、冷却・静音チューニングまで幅広く研究してきました。
得意なことを活かしたい!という思いから、長年の趣味であるPC・ガジェット情報を発信する当サイトを開設!

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